印象主義が登場した19世紀後半フランスにおいては、女性は正規の美術教育を受ける機会を十分に与えられてはいませんでした。そのような社会状況の中、ベルト・モリゾは第1回印象派展に参加し、その繊細な表現世界を開花させていきます。 その後彼女は印象派の巨匠エドゥアール・マネの実弟ウジェーヌ・マネと結婚し、家庭に入ります。その題材は娘ジュリーや庭の草木といったより身近なものが多くなりましたが、プロの画家として作品のクオリティを高め続けました。 こんにち、印象派の巨匠たちの影に隠れ、その同時代に活躍した女性画家の存在は広く知られるに至っていません。本展では、カミーユ・コローに師事し、ドガやルノアールら印象派の旗手らとともにその活動を支えた、印象派を語る上で欠かす事のできない女性画家ベルト・モリゾの生涯に焦点をあて、その作品世界を紹介するものです。