仕事も遊びも『真剣に』
がポリシー
職人のイメージを
払拭するために
育成を続ける社長の奮闘とは
「株式会社アファナ」は、今から21年前、練馬区大泉学園を拠点に、男三兄弟で立ち上げた造園、土木、解体などを行うエクステリア専門の工事会社です。代表取締役の阿久津竜太氏は、叩き上げの職人。だからこそ企業のトップとして、いかにして職人を育成するかを常に考えていました。そこで出来上がったのが、職人の経験と技術力でデザインから施工までを1社で行う作業の効率化でした。
三兄弟で立ち上げた会社は、一貫した工事で他社と一線を画す
「職人」として、長年エクステリアなどを手がけてきた株式会社アファナの代表取締役の阿久津社長。昔は、経験を積んで技術を身につければ、30〜35歳くらいで、親方の元を離れ独立するというのが自然な流れだったそうです。2000年、阿久津社長にもその時期がやってきた頃、周囲を見渡すと、それまで仲良く仕事をしてきた仲間であり、良き理解者だった弟2人が身近にいました。そこで2001年、3兄弟でアファナを設立。会社を立ち上げた時に阿久津社長は決めていたことがありました。
「孫請けの仕事を引き受けてしまうと、その仕事しかできなくなるので断ろうと。そして一次請けを目指しました。最初はお金もなく、飛び込みの営業で仕事をもらうこともありました。それを続けていたら、やがて工務店さんから直接仕事をもらえるようになりました。苦しいこともありましたが、最初の頃は、3人だけだったので、自分たちが作業すればなんとかなっていました」
会社設立から21年、仕事の規模は大きく増えましたが、基本のエクステリアの工事を中心に行っていることに変わりはありません。
「この業界は二極化しているんです。デザインを専門とする会社と、実際に作業を行う職人。デザインをする人は机上での豊富な知識はありますが、現場での細部のおさまりまでを把握するのは難しい。対して職人は、お客さまに対して上手く言葉で説明ができず伝わらないこともありますが、その分現場での小さなズレや細かい要望には臨機応変に対応できます。
そこで社員にはお客さまへの丁寧な対応の仕方と、机上ではできない現場でのきめ細やかな作業などを徹底するように育てています。そうすることで当社では二極化を一括にでき、デザインも行えてなおかつ現場での動きは効率よくスピーディー、ということが可能になりました。他の会社と一線を画すことができている大きな理由だと思います」
職人自身が独立しても困らないように将来を考えた育成
自身で会社を設立し経営を続ける中で、阿久津社長が徹底して職人たちに教えていることがありました。職人は、周囲に怖い、近寄りがたいと思われがちで言葉遣いも荒っぽい。さらに現場の仕事を連絡なしでドタキャンすることも…と、昔からの印象は決して良いものではない、とのこと。会社として仕事をしていく中で、それがまかり通ってはいけないと考え、社員には約束を守ることの重要性や言葉遣いを含めた人への配慮を徹底して教えてきたそうです。そうするには理由がありました。
「職人って体力的なことや動ける時期の収入のことを考えると、いいときはせいぜい15年くらいなんです。若い時に仕事を覚えて、やがて30歳くらいから独立のことを考える人も多いのですが、職人を長く続けているとやがてどうしても分岐点にきてしまうのです。体力仕事ですから、年齢とともにだんだんとこなせる仕事量が減る。するとその分会社としては負担が増えます。そうなったときに独立はせず職人として働くことを希望する社員には、知識と経験を活かし施工管理者としての立場で工事をまとめる側にもまわってもらっています。はじめは管理を任されることに慣れていないため戸惑いありますが、実際そうすることで彼らの意識にも管理者目線が備わり、そのおかげで仕事の対応が早くなり、お客さまの信頼も得ることができ、結果的に仕事のリピート率が上がっていると思います」
職人の育成だけでなく、その後独立をした際の経営者としての考え方など、彼らの将来を見据えてスキルアップにつながるように、と考えているそうです。
保険の重要性に気づき加入。今ではなくてはならないものに
社員も、職人たちも、そして仕事を依頼してくれる友人たちも、みんな同じ地元で暮らし、助け合いながら切磋琢磨してきた大切な仲間です。リーマンショックでは地元の信用金庫がサポートをしてくれました。同じように、昔ながらの付き合いがある保険の代理店の友人から、それまでは無縁だった「保険」を紹介してもらい、その重要性に気づかされて加入を決意しました。
「最初は自分で作業していたので、怪我することなど考えたこともありませんでしたし、保険なんて必要ないものだと勝手に思っていたんです。そんな時に保険の話を聞いて、社員のことを考えると入ったほうがよいかなと。僕を含め職人は、図面を見ると頭の中に仕上がりのイメージが出来上がるので、図面を見ずに作業工程を感覚で動いてしまうことが多いのです。そうなると怪我するリスクが増えます。自分が気をつけていれば良いという話ではありませんからね。そこからです、保険の大切さに気がついて、考え始めたのは。今ではフルセットでお願いしています」
従業員の怪我のリスクを重要視して保険に加入した阿久津社長。その後、従業員が業務中に足を怪我した際に保険でカバーできたこともあり、改めて保険の大切さを実感したそうです。
また、実際に保険に加入したことで、ご自身の意識も大きく変化したそうです。
「保険にもしも加入していなければ、リスクが高すぎて、仕事が進められませんね。怪我や事故だけでなく、作業途中にお客さまのものをうっかり傷つけてしまったときなどもカバーできるので安心です。今は、身を守る武器、みたいなもので、なくてはならないです」
「カッコよく」が職人としての矜持
職人としてはいわば叩き上げ、そこから会社を立ち上げて、大きくしてきた阿久津社長ですが、スキルも先輩や親方から厳しく教わってきたのでしょうか?
「昔は、親方から『見て覚えろ』と言われるのが当たり前でした。でも僕は、見て覚えることももちろん多いとは思うのですが、今までがこうだったからと型にはまった教え方だけではなく、わからなければどんどん教えて、実際に自分で経験させるようにしています。
実は5年の経験者と30年以上の僕が施工しても、仕上がりにさほど変わりはないんです。じゃあ何が違うかというと、長く経験してきたなかで学んだ技術とは別のこと、例えば事故を起こさないように進める仕事のプロセスがいかにスムーズか、道具を使いっぱなしにして投げ出すなど雑に扱っていないか、道路が汚れていてもそのままにして作業していないか、など。お客さまはそういうところを見ています。ほんの少しの失敗や気の緩みですべてが台無しになり、次の仕事がいただけないということもあるんです」
職人の育成を行うときに、阿久津社長がいつも職人たちに言っている言葉があります。
「汚い格好で現場に行くのはやめろ、と。職人だからとか、汚れるからとか考えずに『カッコつけろ』と言っています。見た目に清潔で格好良いファッション。使用する道具も、使いこなせるように、かっこいい道具を使わせています。板前さんがこだわりの包丁を使うのと同じで、職人が使いこなせているとかっこよく見えるんですよ(笑)」
笑顔で話す阿久津社長。「カッコよく」というさりげない言葉の中に、職人としての、仕事に対する強い矜恃を感じずにはいられませんでした。
阿久津 竜太氏
1970年練馬区にて生まれ、現在も練馬区在住。17歳より地元のエクステリア会社で経験を積み、2001年に「株式会社アファナ」を設立。2016年には建材通販サイト「axset(アクセット)」を開設。2020年、災害対策に特化した外構事業の「ミーマモール」を設立。
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